ああ散財
昔から興味を惹かれたものには、まあ大概は仕事ではなく趣味の世界ですが、結構のめり込んでしまうタイプです。
で、とうとうこんな物を買ってしまいました。
ナナオのCG241Wという、ハードウェアキャリブレーション対応の24.1インチワイド液晶モニタです。ざっくり言うと、ハードウェアキャリブレーション対応のモニタは、比較的高い精度でモニタとプリントの色合わせができると言われています。
デジタル一眼レフが普及し始めた頃、普及機クラスのものでも銀塩一眼レフの最高級機より高かったのですが(私的な具体例としては、D100を買えるだけのお金があれば、F5を買ってもおつりが来ました)、それでもフィルム代、現像代、プリント代などのランニングコストを勘案すると、デジタル一眼は結局割安になりますよ、というのが専門雑誌などの一般的な論調でした。
確かに、撮った画像をモニタに表示して、「あ、写ってる写ってる♪」と喜んでいる範囲ではそうだったのですが…。
インクジェットプリンタの高性能化が進み、街の写真屋に出す同時プリント程度のレベルなら、自宅でも出力できると言われるようになると、私も「写真画質」を売り物にするプリンタを購入しました。なにしろ、銀塩で写真をやっていたころには、モノクロならともかく、カラープリントの自家処理はコストと質が全く釣り合っていませんでしたから。
ところが実際にプリントしてみると、画面とプリントの色が全然合わないんですね、これが。
もちろん、原理的に両者が完全に一致することはあり得ないのですが、そういうレベルではなく、素人目にも全然色がおかしいわけです。
プリントだけを見ると、発色は鮮やかだし、細かいところも潰れずにきっちり印刷できているしで、まあ、不満はないのですが、モニタの画像と見比べると、モニタでは鮮やかに表示されているのに、プリントではどうもくすんだ感じになっているとか、或いはその逆だったり、また、色味そのものが合っていなかったり、という現象が頻繁に起こりました。
プリントを見る限りではそれなりにきれいに写っているので、普通なら、このあたりで「ま、いっか」となるのですが、私としてはどうも気持ち悪いわけです。
そうなると意地になってきまして、なんとかモニタとプリントの色を合わせてやろうと、参考書を読み漁ったり、当時まだ高価だったモニタ用のキャリブレータを買ってみたり…まあ、途中の経過は省略しますが、とうとう、ここまで行き着いてしまった、というわけです。
さすがに同サイズのモニタより割高なこともあって、マニュアル通りに設定すると、簡単に、ほぼモニタで表示されているのと同じ色のプリントができるようになりました。
ただ、ここに至るまでにつぎ込んだ金額のことを考えると、現在のように個人ユーザーでも手の届く金額でカラーマネジメントができる環境が揃えられるようになるまでは、銀塩で写真を楽しんでいた方がよかったのではないかという気が、沸々とわいてくるのでした…。
(追記)
こういうことになってしまうのは、やっぱり銀塩時代から写真を始めたからなんでしょうね。写真の最終成果物がプリントだというイメージがどうしても抜けないわけで。
もう、そろそろ、写真といえばデジカメで撮ったデジタル画像しか知らない世代が多数派になるのでしょうが、そういう世代の人はモニタに表示できればそれでよしとするのでしょう。たぶん。
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